リュシーメソッド理論編コラム5

5.拍子とリズムの違い


拍子とリズムの違いとはいったい何でしょうか?簡単に言ってしまえば、拍子は下例のように「動的な要素、力の要素」によって発生し、リズムは「音の連続の中断、休止という要素」によって発生するということです。拍子は永遠に同じ運動を繰り返し、リズムは必ず休止を伴いながら運動するということです。多くの人たちが拍子とリズムを混同している今日、この違いの理解はとても重要な事に思われます。よくリズム打ちと称してリズム譜を見て練習していますが、あれは殆んどが拍子型と呼ばれるものです。演奏の為のリズムは、何度も繰り返しますが、「動いて止まる一塊の立体的な運動体」の事を意味します。何故「立体的」という言葉を使うかですが、音楽は2次元(楽譜は2次元)のものではなく、3次元のものだからです。この理解も演奏上とても大切なことですが、多くの演奏経験を積むことによってだんだん分かってくるでしょう。

拍子の譜例

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リズムの譜例

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次回は男性リズムと女性リズムの違いについて書きたいと思います。