リュシーメソッド理論編コラム4
4.リズムに属さない音
音楽の中にはリズムに属さない音というものがあります。リズムとリズムに属さない音の区別がつかないと演奏に混乱をきたす事になります。基本的には、音量的にリズムはリズムに属さない音よりは強く演奏されます。リズムに属さない音は4つに分類され、最初の2つはリズムとリズムを繋げるために使われ、3つ目はリズムとリズムの間を埋める為に用いられ、4つ目は感嘆音と呼ばれる音楽上での驚きを表す音として用いられます。次に譜例を用いて分かりやすく説明しましょう。
上例(例1,例2)はスディールとよばれる2度(全音、半音)進行で前のリズムと後ろのリズムを繋げる、音または音群で譜例の*印の部分にあたります。下例は機能としてはスディールと同じですが分散和音で連結するジャンクションと呼ばれるものです。
次はランプリサージュと呼ばれる3つ目のもので下例のようにリズムとリズムの間の隙間を埋めるものです。
次は4つ目のもので感嘆音とよばれる音楽上での驚きを表すもので、ベートーべンの「悲愴」の譜例では最初のフォルテピアノの記号が付いた音がそれです。
これらの譜例をピアノで弾いてみて下さい。リズムに属さない音ということの意味が良く分かると思います。次回は拍子とリズムの違いについて書きたいと思います。
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